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  • 万童 林

2022.12 美味しくワイン研究会第10回 テーマ 『クラッシック&モダン バローロ飲み比べ』




ロッケ・デイ・マンゾーニ

Rocche dei Manzoni

革新的なワイン造りに取り組む醸造家

ロッケ・デイ・マンゾーニは、モダンバローロの父と呼ばれる「バローロ・ボーイズ」の先駆けの一人として、次々と革新的なワイン造りを行いました。創設者のヴァレンティーノ氏は、いち早くバリックを導入し、柔らかく飲みやすいバローロを造り出すことに成功しました。マンゾーニの功績は素晴らしく、他の生産者へも大きな影響を与えました。

”Vogliamo produrre un vino di emozione.(私たちは心を動かすワインを造りたい)”

ヴァレンティーノ氏のみならず、息子ロドルフォ氏やスタッフ全員がこの言葉を胸に刻み、数えきれないほどの感動的なワインを造り続けています。



エリオ・グラッソ

ELIO GRASSO

ELIO GRASSOELIO GRASSOELIO GRASSOELIO GRASSO

かつてピエモンテでは一部の大手等、ごく限られた生産者のみが瓶詰めを行っており、ほとんどの葡萄栽培家は収穫されたワインを瓶詰めする等は考えもしていませんでした。グラッソ家も先代までは葡萄栽培のみを行っておりました。


先代は『葡萄栽培家はあまり良い職業では無い』と考えており、現オーナーのエリオ氏には家業は継がせるつもりはなく、エリオ氏はトリノの経済大学にすすみ銀行に就職をしますが、先代が病気に掛かってしまった事をきっかけに『自分の生まれ育った風景を残したい』という思いから家業を継ぐ事を決意し、そして現在は合計14haの畑を所有。年産約5000ケース程の生産をするようにまで至りました。


1978年より区画ごとに醸造したバローロ、“キニエラ”“カサマテ”をリリースするようになり1995年にはワイナリーにとって最上級のバローロ“ルンコト”の生産を始めます。そのルンコトの2ndヴィンテージ1996が2002年度版のガンベロ・ロッソ誌にて「ベストワイン・オブ・ザ・イヤー」に選ばれる等現在はイタリア国内外で高い評価を得ております。


世界各国でも大変人気があり需要の高いワイナリーですが、エリオ氏は自分達が管理できる範囲以上の生産本数を増やすことは考えておりません。



◎ワイン造りに対する徹底した環境造り

エリオ・グラッソでは『何がワインに対してベストなのか?』というのを追求し、数年前にカンティーナを建て替えました。


まずカンティーナに入ると温度・湿度の管理が完璧に行き届いたMLF中のルンコトのバリックが並べられた部屋が広がります。


そしてその奥の扉を入ると高速道路のトンネルを掘る機械で掘ったという自慢のエイジングセラーに樽が並べられています。トンネルを更に進むと瓶熟の部屋とワインをストックする部屋があります。


そしてトンネルの突き当たりの階段を昇ると発酵等を行っているタンクのある部屋に行き着きます。


非常に清潔感があり温度・湿度の管理が完璧にコントロールできるワインに対してベストな環境が整ったカンティーナです。



[2014年版ガイド掲載文章抜粋]


ガンベロ・ロッソ2014 ELIOGRASSO★

エリオ・グラッソがランゲのトップ生産者になった理由が2つあります。一つ目は安定したクオリティー。極上のワインを長く造り続けている。2つ目はネッビオーロの造り方が独特でクラシックでもモダンでもない。クリュバローロのカサマテやキニエラは25hlのオーク樽、ルンコト・リゼルヴァはバリックで熟成しますが、どちらもその素晴らしいクリュの複雑な特徴をうまく表現している。



エスプレッソ2014 ELIOGRASSO★★

エリオとジャンルカは畑を愛し、醸造テクニックにも精通しており、伝統的なバローロとモダンなバローロの間の丁度良いバランスを見つけ出した。肉厚でストラクチャーがモダンだが、伝統的なバローロのようにテロワールを綺麗に表現しています。



スローワイン2014

息子のジャンルカや妻のマリナに支えられ、良いチームです。高品質、自然への尊敬、手作り感というエリオ・グラッソのコンセプトが全ての仕事ぶりに現れている。エリオ・グラッソのワインはクリスタルのようにピュアで感動的です。生産者の細かさ、気遣いが非常に感じられます。カサマテ2009は複雑で奥深く、非常に長く持続する。キニエラ2009も更に奥深く、滑らか。ルンコトはレベルの高いバローロで、ジャンルカの樽の使い方が上手。ランゲ・ネッビオーロやバルベラ・ダルバもいつもどおり安定している。





バローロ・ジネストラ・ヴィーニャ・カサ・マテ

BAROLO GINESTRA VIGNA CASA MATE 2017


単価 ¥15,960(希望小売価格)

原産地呼称:D.O.C.G. BAROLO

品種:ネッビオーロ100%(平均樹齢31年)

醸造:温度管理可能なステンレスタンクにて20-25日間醗酵。

ステンレスタンクにてMLF後、25hlのスラヴォニアンオークにて約24ヶ月間の熟成後、瓶熟8~10ヶ月間。


【Ginestra(ジネストラ)の特徴】(スロー・フード社発行-Atlante delle vigne di Langaより抜粋)

ジネストラのクリュ畑は二ヶ所に分かれます。一つは広く、Rodoli(ロードリ)集落の一部であるGinestra(ジネストラ)。そしてSerralunga(セッラルンガ)の集落に位置します。ジネストラの集落にある畑は南向き、それ以外は東南に向いています。そしてもう一ヶ所はPajana(パヤーナ)の周辺にありこちらは狭く東南に向かっています。標高300~400mに位置し総面積は15haになります。

※エリオ・グラッソはカサ・マテの畑を南向きのジネストラの集落に所有しております。


2017ヴィンテージ評価

ワイン・アドヴォケイト…95点

ジェームス・サックリング…98点

ヴィノス…96点

ビベンダ2022…最高評価5グラッポリ

ヴィタエ2022…最高評価4ヴィティ

ドクターワイン2022…95点

ガンベロ・ロッソ2022…赤い2ビッキエーリ


参考:2016ヴィンテージ評価

ワイン・アドヴォケイト…97点

ジェームス・サックリング…97点

ヴィノス…97点

ビベンダ2021…最高評価5グラッポリ

ヴェロネッリ2021…最高評価スーペル・トレ・ステッレ


過去ヴィンテージ参考評価

ワイン・アドヴォケイト…97点(2015、2016) 96点(2013)

ヴィノス…97点(2016) 96点(2013、2015)

ガンベロ・ロッソ…最高評価3ビッキエーリ(2015) 赤い2ビッキエーリ(2013)

ビベンダ…最高評価5グラッポリ(2013、2015)

ヴェロネッリ…最高評価スーペル・トレ・ステッレ94点(2013、2015)

ドクターワイン…95点(2015)

スローワイン…最高評価Grande Vino(2015)

ヴィタエ…最高評価4ヴィティ(2013)

ジェームス・サックリング.com…94点(2013)


非常に濃い深いルビー色。スミレやミネラル、ラズベリー、プラム、なめし革等の複雑なアロマ。口に含んだ第一印象はひんやりとした冷たい鉄や湿った土の様なニュアンスを感じ、鼻からハーブや針葉樹の涼しげな風味が抜けます。時間の経過と共に果実の風味の濃さが増してゆきまさに『噛めるようなタンニン』というような口一杯に頬ばったようなタンニンの広がりと共にミネラルも広がります。余韻には大樽由来の品の良い風味と共に濃い果実の風味が長く続きます。

スキアヴェンツァ

SCHIAVENZA

SCHIAVENZASCHIAVENZASCHIAVENZASCHIAVENZA

ピエモンテのセッラルンガ・ダルバにカンティーナと畑を所有し、1956年に現オーナーであるルチアーノ・ピラ氏の義父が創立したワイナリーです。合計8haの畑を所有し、そこでネッビオーロ、ドルチェット、バルベラを栽培しております。発酵には代々受け継がれてきたセメント・タンクを使い、熟成前には必ず6ヶ月間タンクで休ませてから大樽にて熟成を行います。その為、他の生産者よりもリリース時期が半年遅くなってしまいコンクールやガイド誌へのサンプル提出が難しく、あまりメディアへの露出は多くありません。そんな評価誌のポイントよりも古くからの伝統と味を頑なに守り続ける事のほうが大事だというのがルチアーノ・ピラ氏の考えです。しかしその品質の高さはヴェロネッリ誌のテイスター“ダニエル・トマセス”は見逃しませんでした。ダニエル・トマセスはピエモンテに訪れた際に必ずスキアヴェンツァに立ち寄ります。そして2006年度版のヴェロネッリ誌に初掲載。バローロ・リゼルヴァが初登場で、なんと97/100点を獲得! 更に年間のBest20に値するIlSole(イル・ソーレ)を獲得! 一気に世間の注目を浴びるバローロ生産者となりました。また以前からアラン・デュカスにもその品質を認められておりグループ・アラン・デュカスのソムリエの最高責任者ジェラール・マルジオンが、毎年部下を引き連れフランスから、わざわざ足を運んで買い付けに来るほどです。



栽培特記事項

スキアヴェンツアでは、化学肥料は一切使わず、現在は近所の畜産農家より購入した堆肥を使用しております。また、農薬には硫黄や銅など、自然由来の物を使用しております。



≪スキアヴェンツァが造るバローロの特徴≫

野生酵母のみを使いアルコール発酵を行います。発酵はコンクリートタンクを使い行います。発酵温度がゆっくりと上昇する為、滑らかな果実味が得られるとの事です。そしてスキアヴェンッツァを象徴する昔ながらの大樽にて熟成を行います。日に幾度も発酵温度などをチェックし、細かく書き綴られています。また、伝統的なワイン造りを信条とし、濾過は一切行いません。SO2の使用も必要最小限とし、発酵前、瓶詰め時の2回のみ、規制値(100-150mg/l)の半分以下、40mg/l程度に留めております。



2014年版ガイド掲載文抜粋

ガンベロ・ロッソ

セッラルンガの程よく苦味の混じったバローロをイメージすると、まずスキアヴェンツァの名前が思い浮かぶ。プラポ、チェレッタ、ブローリオ、ペルノは素晴らしいクリュで、長く大樽で熟成させ各クリュの特徴を表現します。ルチアーノ・ピラはとても親切な人で、本物のピエモンテ料理やワインが好きな方はスキアヴェンツァのトラットリアに行くべきです。セッラルンガ2009はクラシックで飲みやすい。



スローワイン

現在スキアヴェンツァはクラシックで伝統的なバローロを造る代表的なワイナリーとなり、コストパフォーマンスが高く、自分のレストランで作られている料理とよく合います。セッラルンガの南東に畑を持ち、石灰粘土質の土壌で日照量が豊富。バローロ・セッラルンガはストラクチャーが力強く、クリュ・バローロに負けていない。



エスプレッソ1つ星

有名になってもおかしくないのに意外と知られていないスキアヴェンツァは1956年に創立され、現在は醸造責任者のルチアーノ・ピラが運営しています。たった8haの自社畑ですが、素晴らしいクリュを持っています。全てのバローロは伝統的な造りになっていて、奥深いワインが出来上がる。年々レベルが上がっています。



ビベンダ(旧ドゥエミラヴィーニ)

セッラルンガ・ダルバに行くと、良い事が2つあります。1つはスキアヴェンツァの美味しいトラットリアで食事すること。そしてもう一つが情熱的な生産者と触れ合うことです。ルチアーノ・ピラはこのワイナリーを一生懸命運営し、クラシックなタイプのバローロを作ります。全てのバローロはコストパフォーマンスが非常に高い。



≪Serralungad’Alba(セッラルンガ・ダルバ)の特徴≫

南北に山脈が連なり「長い山脈」(Serra=山脈lunga=長い)という意味のセッラルンガ。土壌は白っぽくローミーで、石灰質を含むアルカリ性泥灰土壌にセッラルンガ渓谷特有の鉄分を多く含むミネラルが特徴的なストラクチャーのあるバローロを生み出します。


スキアヴェンツァが所有するクリュ

セッラルンガ・ダルバのスキアヴェンツァが所有する畑のあるクリュは、北からチェレッタ、プラポ、ブローリオと並びます。スキアヴェンツァがチェレッタに所有する畑は、広いエリアの中でも斜面上部、標高390mの丘(Bricco)の部分に位置します。2009年の法改正でチェレッタとブリッコ・チェレッタはひとまとめになってしまいましたが、ルチアーノ・ピラいわく、他のチェレッタとは全く違う土壌とのこと。この位置に畑を所有するのはスキアヴェンツァとエリオ・アルターレのみ。標高が一番高い分、昼夜の寒暖差が大きく、セッラルンガ・ダルバらしい力強さと共に、綺麗な酸も感じられます。プラポーの畑は鉄分を多く含みストラクチャーのしっかりとしたバローロが生み出されます。熟成を重ねれば重ねる程、タールのニュアンスが出てきます。ブローリオは小丘の上にあり日照量が多い分、温かみがあり香りにミネラル感がよく感じられるワインが出来ます。このクリュから生み出されるバローロにはフィネスが感じられます。





バローロ・チェレッタ

BAROLO CERRETTA 2018


単価 ¥9,340(希望小売価格)

原産地呼称:D.O.C.G. BAROLO

品種:ネッビオーロ100%

収穫地:セッラルンガ・ダルバ村 チェレッタ

発酵:15~20日間27~30℃の温度管理を行ないながらコンクリートタンクにてアルコール発酵。

熟成:20~40hlのスラヴォニアンオーク樽にて18~30ヶ月間熟成後、瓶熟6ヶ月。


参考:2017ヴィンテージ評価

ビベンダ2022…最高賞5グラッポリ

ヴィタエ2022…最高賞4ヴィティ

ヴェロネッリ…最高賞★★★  94点

ガンベロ・ロッソ2022…1ビッキエーレ

ワインアドヴォケイト…93点

ワイン・スペクテイター…92点


参考:2016ヴィンテージ評価

ガンベロ・ロッソ2021…2ビッキエーリ

ワインアドヴォケイト…95点

ワイン・スペクテイター…95点

ジェームス・サックリング…95点


参考:過去ヴィンテージ評価

ワイン・アドヴォケイト…93点(2015)

ワイン・スペクテイター…95点(2008、2010) 94点(2013) 93点(2009、2015)

ヴェロネッリ…95点(2007、2009、2010、2013) 94点(2015)

ガンベロ・ロッソ2020…赤い2ビッキエーリ(2015)

ビベンダ…最高賞5グラッポリ(2015)

ヴィタエ…最高賞4ヴィティ(2015)


明るいガーネット。豊富な赤果実の香りと、スパイス、甘草、ミネラルのニュアンス。細かいタンニン、瑞々しい果実味などが綺麗に口中で調和します。






"王のワイン"バローロ ミラフィオーレからフォンタナフレッダへ

フォンタナフレッダ社の創業当時の名前は、正確にはカーザ・エマヌエーレ・ディ・ミラフィオーレ社(以下ミラフィオーレ社)だった。」


「ミラフィオーレ社は、イタリア初代国王ヴィットリオ・エマヌエーレ二世とローザ伯爵夫人の間に生まれた息子、エマヌエーレ・アルベルト・ディ・ミラフィオーリが1878年に創業したワイナリーで、"イタリア国王の息子がバローロという素晴らしいワインを造っている"と、国内のみならず国外でも注目されていた。

1888年にはブリュッセルの国際コンクールで金メダルを獲得し、全てが順風満帆だった。」



▲ミラフィオーレ社が受賞した賞の数々


「ただ残念なことに彼は43歳の若さで亡くなってしまい、エマヌエーレ・アルベルトの息子のガストーネ・ディ・ミラフィオーリが経営を引き継いだ。

不運は続くもので、ちょうど1800年代の終わりからフィロキセラ(ブドウネアブラムシ)の被害がひどくなり、第一次世界大戦による経済的混乱で経営は次第に悪化し、ついに世界恐慌が起こった1929年の翌年、1930年にミラフィオーレ社は経営破綻してしまった。それに伴いモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行が建物とブドウ畑を買い取ったのだが、"ミラフィオーレ"という商標はそれとは別にガンチャ家に売却したため、銀行は今まで通りにワインを造っても"ミラフィオーレ"とラベルに記載できなくなった。

そこで、初代国王が土地を買う前から存在していたその土地の古い呼び名"フォンタナフレッダ"を新たな会社名とした。」




▲若くして亡くなった創業者エマヌエーレ・アルベルト・ディ・ミラフィオーリ侯爵

「名前がフォンタナフレッダ社に変わっても畑や醸造所は同じなので、幸いなことにフォンタナフレッダ社は新たなバローロ生産者のブランドとしても成功を収めることができた。ただ、広大な畑を持つ銀行経営のワイナリーということで、売り上げ重視で安いバローロを大量生産している、と誹謗中傷されることも昔はあった。」




▲1958年ヴィンテージからのストックを持つフォンタンフレッダ社が誇るオールド・ヴィンテージコレクション。在庫の減少と共に年々入手が困難になっている。




バローロと名のつくワインが多過ぎてお困りの方々に捧げるコラム

世界的にみても、日本は輸入ワインの品揃えが異常なほど豊富だと思う。実際イタリアに駐在しながら現地で一般的に見かけるワインの中で、日本に入っていないものを見つけるほうが難しいぐらいだ。それほどありとあらゆるワインが、多かれ少なかれ日本に輸入されている。  

しかし品揃えの豊富さは、ワイン愛好家にとっては嬉しい反面、一般的な消費者からすればワインをわかりづらくしている一因でもあるかもしれない。選ぶには多過ぎるのだ。 日本に輸入されるイタリアワインの先駆け的な存在であったキアンティも、イタリアワインの王様と呼ばれるバローロも、種類が多過ぎてまず何を飲んでみればよいのかわからない方もさぞかし多いことだろう。

イタリアワインの中でまず何を飲めばよいのか。悩む方にはやはりバローロをお薦めしたい。

バローロは自他共に認める“イタリアワインの王様”。おそらく世界で最も有名なイタリアワインであるからだ。ネッビオーロというイタリアの土着品種のみを使い造られているから、世界的に広く栽培されているカベルネ・ソーヴィニョン、メルローといった国際品種の枠を飛び出し、イタリアワインの特徴である土着品種の個性溢れる一面を垣間見ることができる


▲バローロに使われるピエモンテ州の土着品種“ネッビオーロ”

しかしバローロと一口に言っても、その名を冠したワインは星の数ほどある。価格もピンキリだ。 いったいどのバローロを飲めば、スタンダードがわかるのか。悩みは尽きないだろう。


バローロエリア最大の作り手フォンタナフレッダ社のロベルト・ブルーノ社長。 彼からの返答は明快だった。

「フォンタナフレッダ社のバローロがその答えだよ」

余りにシンプルで自信に満ち溢れた答えに思わず笑ってしまうと、それを見てブルーノ社長はニコニコとこう続けた。 「私が自分のワインを売りたいから言っていると思っただろう?その通りさ。でもそれだけじゃお客様は納得してくれない。これは世界中どこでも一緒だよ。だから今から3つ、フォンタナフレッダのバローロを最初に飲むべき理由を説明しようと思う。」



▲ブルーノ社長

「1つ目。フォンタナフレッダ社のバローロはイタリアを統一した初代国王も飲んでいたバローロだから。イタリアでもバローロは、『王のワイン、ワインの王』といわれる。その理由は、初代国王がフォンタナフレッダの土地を買いそこで王家用にワイン造りを始めたためだ。フォンタナフレッダ社のバローロは、『王のワイン』を知るのに最適なんだよ。」

「2つ目の理由はその造り方。バローロは伝統的には、色々な畑のブドウをブレンドし、大きな樽の中で熟成させる。フォンタナフレッダのスタンダード、シルバーラベルのバローロはまさにこの伝統にのっとって、今でも伝統的な醸造方法を頑なに守って作られているんだ。古き良き、ベーシックなバローロを知るには最適な1本というわけさ。」

 



▲1903年のヴィンテージのフォンタナフレッダ社のバローロ。

▲14,000リットルのスラヴォニアンオークの大樽が並ぶ熟成庫

 

「3つ目は、フォンタナフレッダ社のバローロがイタリアで誰もが知るバローロだからだよ。フォンタナフレッダ社は現在、バローロエリア最大の生産者。フォンタナフレッダのバローロは、間違いなくイタリアで最も広く愛飲されるバローロのうちの1本さ。長い間売れ続けているのには訳がある。つまりバローロというワインのスタンダードを知りたい方が飲むべき、王道ワインなんだよ。」

   


▲現在のバローロ シルバーラベル

 

ブルーノ社長は詩人かなにかのように流れるような口調でここまで説明すると、あっ、と声を出して派手に慌てたそぶりを見せた。 「まずい、とても大事なことを言い忘れていた。おまけにフォンタナフレッダ社のバローロはリーズナブルだよ。これが“一番”大事なことだったね!」 彼はわざと大げさにそう言うと、いたずらっぽくウインクして話を締めくくった。


たしかにフォンタナフレッダのバローロはイタリアワインの奥深さを垣間見せてくれる。

普段バローロをあまり飲んだことの無い方には是非試してみて欲しい。余り難しいことは考えず、ただその優美に広がる香りと、フルーティでなおかつ複雑な味わいに驚いて欲しい。一言で言えば、重厚でエレガント。ちょっと矛盾しているように聞こえるかもしれないが、それが同居するのがバローロだ。


"王のワイン"バローロ -フォンタナフレッダ

ピエモンテ州のアルバの町から南西に10kmほど進むと、広大なフォンタナフレッダ社の敷地が、丘を埋め尽くすブドウの木とともに始まる。


さらに1kmほどブドウ畑に沿って進んでようやく同社の入り口の門にたどり着く。

このフォンタナフレッダ社は、バローロを語る上では欠かせない存在と言えるだろう。



▲フォンタナフレッダへ続く道沿いの畑

銘醸地として知られるがゆえに引く手あまたのランゲエリア(バローロ、バルバレスコなどの生産地)を中心に、130ヘクタールもの土地を持ち、そのうちの100ヘクタールがブドウ畑だ。毎年厳選される契約農家からのブドウと合わせて年間750万本のワインを造り出す同地区最大の生産者なのだが、ただの大手ではない。



▲ワイナリーの周囲を囲む広大なブドウ畑

バローロはよく"ワインの王、王のワイン"なんて言われている。フォンタナフレッダ社のバローロは本当の意味での"王のワイン"なのだ。」


「フォンタナフレッダ社の創業当初の名前はミラフィオーレ社で、イタリア初代国王ヴィットリオ・エマヌエーレ二世の狩猟地だった土地を受け継いだ息子、エマヌエーレ・アルベルト・ディ・ミラフィオーリが、今と変わらぬこの場所で創業したワイナリー。

初代国王が狩りをしていたころからすでにここでのワイン造りは始まっており、この土地で美味しいワインができることを知ったアルベルトは、さらに周辺の土地を次々に購入していった。



▲ イタリア初代国王ヴィットリオ・エマヌエーレ二世とローザ夫人、子供たち。左に写っているのが創業者のエマヌエーレ・アルベルト


実際に、初代国王の妻でありアルベルトの母であるローザ夫人の名を冠したクリュ(単一畑)バローロ"ラ・ローザ"の 2008年ヴィンテージは、ワインスペクテーター誌が選ぶ"世界のワイントップ100"に選ばれるという快挙を果たしている。



▲ラ・ローザの畑

ただし、バローロ"ラ・ローザ"の躍進は畑のポテンシャルだけによるものではなく、1999年から同社でエノロゴを務めるダニーロ・ドロッコさんの努力も大きく影響している。



▲19世紀の終わり頃のフォンタナフレッダのバローロのデザイン(左) 伝統を受け継ぐデザインの現在のフォンタフレッダ・バローロ(右)


"王のワイン"バローロ③  蘇ったミラフィオーレ

経営が2008年から銀行の手を離れ、ピエモンテ出身の実業家であり、大のワイン愛好家のオスカー・ファリネッティさんとルカ・バッフィーゴさんの手に移ったからなんだ。オスカーさんからは、美味しいワインを飲みたいから僕のためにしっかり造ってくれ!っていつも言われるんだ。そりゃあもう期待に応えるしかないだろう?」

実はフォンタナフレッダ社は2009年に、約80年の時を経て"ミラフィオーレ"の商標を買い戻すことに成功した!そして、創業当時と同じブドウ品種、同じ醸造方法、同じ熟成方法で造る"ミラフィオーレ"を新たなラインナップとして立ち上げた」


▲ミラフィオーレのロゴ。Mのマークは全てのボトルにエングレイブされている。


新生ミラフィオーレの熟成庫になっているのは、ミラフィオーレ社の創業当初から使われている"王のセラー"と呼ばれる部屋だ。創業当時使われていた王家の紋章入りの6つの樽(3000~4000リットル)が、歴史を感じさせる風貌で厳かにたたずんでいる。それと同じ形、同じ容量の周囲に並べられた新しい樽の中では、新生ミラフィオーレが瓶詰めの日を今か今かと待ちわびている。




▲ 王のセラー。一番奥にあるのは創業当時からある樽のうちの一つ。



▲ミラフィオーレシリーズ。ピエモンテの伝統的なブドウ品種ドルチェット、バルベーラ、ネッビオーロを使った赤ワインのみをリリースしている。最近、ラベルがリニューアルされエレガントな装いになった。


創業後、商標の変更という大きな変化を経験することになったが、"フォンタナフレッダ" は、創業の土地フォンタナフレッダで、途切れることなくワインを造り続けてきた。今では、バローロを筆頭に土着品種の赤ワイン、アルタ・ランガのスパークリング、ランゲの白ワインなど多様なラインナップでピエモンテの名門として国際市場にも広く認知されている。

一方、約80年の時間を経て再びフォンタナフレッダの土地に帰ってきたミラフィオーレでは、大きな市場を意識するのではなく、少量生産で本物の偉大なクラシックなピエモンテワインの伝統の重要さを再認識・再評価できる洗練された味わいを追及している。実際に、ミラフィオーレの生産量はフォンタナフレッダの1%にも満たない。

                              *モンテ物産様フォンタナフレッタ記事引用

  

 


2012年産は『ワインエンスージアスト』94点!を獲得し値上がりしてます。 バローロの中でもナチュラルな優雅さを纏った本当に素晴らしい味わい。 「薔薇」の名にふさわしい逸品でしょう。 イタリア ピエモンテ州  ●ヴィーニャ・ラ・ローザ2012年 フォンタナフレッダ社のバローロDOCの中で 最上級に位置づけられるLa Rosaのバックヴィンテージワイン! 古酒になるためには熟成へのポテンシャルが生まれた時から高い必要があり、 こちらは最高の区画から採れる葡萄で造られています。 ヴェンデミーア2012年は試飲会で一目惚れ! 豊富な渋みのおかげで、長命で逞しく豊満、熟成を経る事で気品が備わり、 色調はクラシックなバローロらしく淡いのですが、 チェリー、甘草、クローヴ、僅かにグアヴァなど果実系アロマだけでも 素性の良さが感じられます。薔薇のような香りも。。。 (率直に申し上げると並のバローロ産とは全く別物!) 通常、渋みが強い若いネッビオーロですが、こちらはタニックでありながら ピノノワールを彷彿とさせる香りもありピノ好きが方にも支持されるでしょう。 ワインエンスージアスト94点も納得の2012年産ラローザは 現在から20〜30年経過しても美味しく頂けることでしょう。(セラー管理の状況下) 超限定品なのでお早めに。。。 〜フォンタナフレッダ社〜 イタリア統一後の初代国王ヴィットリオ・エマヌエーレ2世の 息子が、相続した狩猟地を切り開いて、王のワインといわれる バローロやバルバレスコを生む品種、ネッビオーロを植えたのが 始まり。(畑の半分以上)社名は敷地内に湧く冷たい泉に由来。 この地区でも最高のネッビオーロが育つことで名高い「セッラルンガ・ダルバ村」。 全生産量の約15%を造っているフォンタナフレッダは 設立から100年以上を経た今、FF社は変革の時を迎えています。 1999年に若きエノロゴ(醸造家)ダニーロ・ドロッコ氏を招聘。 2002年、テニメンティ(大地を意味する造語)シリーズをリリース。 頭文字のTとFをあしらったシンプルなロゴと斬新なラベルは、 ベルガモ出身のデザイナー、ベルサネッティ氏によるもの。 偉大なテロワールの力を表現しています。 ドロッコ氏は、伝統を受け継ぎ、昔からある畑やワイナリーの 自然風土を尊重したワイン造りを続ける一方で、 近代技術と科学的な知識を踏まえた醸造方法を導入しました。


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