2020年11月美味しいワイン会



今回の美味しいワイン会は、フランス『コート・デュ・ローヌ地方』をテーマに開催しました。


『コート・デュ・ローヌ地方』はフランス南東部ヴィエンヌからアヴィニョンアまで南北200㎞の産地。

ローヌ川河両岸にブドウ畑が広がる中央部のモンテリマール平野を境に『北部地区』『南部地区』に分かれます。



スイス・アルプスから発するローヌ川は、西に向かって流れ、フランスのリヨンの北側でソーヌ川と合流します。


そこから南下して地中海を目指しますが、そのローヌ川沿いで、ローマ時代に交通の要所として栄えたヴイエンヌから、14世紀に法王庁が置かれていたアヴィニョン近辺までの南北約200kmにわたるローヌ川の両岸にローヌ渓谷のぶどう畑が広がります。



コート・デュ・ローヌのワインはフランスのAOC(原産地呼称ワイン)の産地としては

第2位の規模を誇ります。

南の産地らしく、『赤とロゼワイン』が生産量の大半を占めています。


北部と南部に分かれ、景観も気候も異なり、北部ではシラーが花開き、南部はグルナッシュを中心に複数の品種をアサンブラージュ(ブドウの品種をブレンドすること)してワインを生み出しています。



歴史

14世紀のローマ法王のアヴィニョンへの法王庁移転で、1309~1377年まで、4代にわたるローマ法王がアヴィニョンに移住しました。


歴代の法王は、アヴィニョンに法王庁宮殿を建設し、その近郊に夏の居城も建設。

その周辺では古くからぶどう栽培は行われていましたが、法王の移住を契機に、ワイン造りは飛躍的に発展し、法王のワイン『ヴァン・デュ・パプ』として知られるようになり、現在ではローヌ地方南部を代表する上質ワイン『シャトー・ヌフ・デュ・パプ』の産地となりました。


セプタントリオナル(Septentrional)〔北部地区〕

ヴイエンヌからヴァランスまでは、ローヌ川両岸の、狭く急な斜面にぶどう畑が広がり、南部地区ほどぶどう品種は多様ではなく、黒ぶどうは『シラー種』だけが認められています。


ヴァランスを越えると、ローヌ川から少し離れた東部にディーの産地が広がり、

『エルミタージュ』『コート・ロティ』がこの地域の代表格のワインとして知られます。


メリディオナル(Meridional)〔南部地区〕

ローヌ南部は多様な土壌で、ぶどう品種も種類が多く、複数のぶどう品種をアサンブラージュしてワインを生み出します。

『シャトーヌフ・デュ・パプ』を筆頭とし、一部のAOCは、天然甘口ワイン(VDN)で名声を築きました。


ローヌ全域のAOC

南部地区を中心に、地域名AOCのコートデュ・ローヌCote du Rhoneと村名AOCのコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュCote du Rhone Villagesのワイン産地が広がっています。


コートデュ・ローヌCotes du Rhone

このアペラシオンだけで、コート・デュ・ローヌ全体のAOCワイン生産量の約半分を占めている。

赤ワインが多く造られ、北部地区ではシラーが主要品種となり、南部地区ではグルナッシュを40%以上含まなければなければなりません。


コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュCote du Rhone Villages

ドローム、ヴォークリューズ、ガール、アルデッシュ県下90のコミューン(村)を産地としますが、なかでも際立った特徴を持つ18の村に関しては、コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュの後に個々の村名を表記することが認められています。


ローヌ北部地区は大陸性気候で湿気が多く、土壌は花崗岩質または片岩質、ローヌ河右岸に主要産地が集中するのが特徴です。赤ワイン用の主要品種はシラー種。


最北の『コート・ロティ』、南方の『コルナス』が右岸の産地、左岸の銘醸『エルミタージュ』では白ワインや甘口ワイン(ヴァン・ド・パイユ、藁ワイン)も生産されます。

白ワイン用のぶどう品種マルサンヌルーサンヌは南部地区でも好んで栽培される人気品種ですが、北部の『エルミタージュ』でこそ真価を発揮するブドウ品種とされてます。


信奉者の多いアロマティックな香りが特徴のヴィオニエ種の白は『コンドリュー』や3.5haの畑それ自体がアペラシオンである『シャトー・グリエ』の特産ワインです。




代表的なワインを少しご紹介すると。。。

コート・ロティ(赤)

ぶどう畑はほぼ南向き。「ロティ(ロースト)」という名前の通り、夏は太陽が照りつけ畑全体がローストされたように温度が上がります。


北部地区では唯一、シラー種ヴィオニエ種を20%までアサンブラージュ(混醸)することができる。

シラーが色の濃さやタンニンの豊かさを、ヴイオニエが繊細さや豊かなアロマをもたらし、長期熟成能力を持つワインを生み出します。

コンドリュー(白)、シャトーグリエ(白)

ヴィオニエ種だけでワインを生み出すAOC。

傾斜の急な斜面に植えられたヴィオニエから、アロマが豊かで豊満なワインが生まれます。

特に『シャトー・グリエ』は、ローヌ渓谷で最も小さいAOC。

『シャトー・グリエ』という一軒の生産者が一つのAOCを名乗る、フランスでは珍しいケースです。


エルミタージュ(赤・白)、クローズ・エルミタージュ(赤・白)

南部地区も含めたローヌ渓谷の中で、最も高名なAOC。

エルミタージュの丘の斜面に畑が広がり、日照に恵まれた生産地。


丘の上には、エルミタージュの名前の由来となった13世紀に建てられた隠遁修道士の修道院(フランス語で「エルミタージュ」)があります。

シラー種を主体とする赤ワインは、熟成能力に恵まれ、若いうちは力強く、熟成すると驚くほどの丸みや滑らかさを見せます。白はとても豊満で、ヴァン・ド・パイユ(藁ワイン)も造られています。

『ジゴンダス』(赤・ロゼ)

グルナッシュを主体とした赤とロゼが造られ、赤は凝縮していてバランスも良く、長い熟成にも耐えるしっかりとしたワインです。


ボーム・ド・ヴニーズ(VDN(赤・ロゼ・白)赤)

1945年にVDN『ミュスカ・ボーヌ・ド・ヴニーズ』がAOCとして認められ、VDN(天然甘口ワイン)の産地として名声を築きました。赤ワインは、コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュの中で、ボーム・ド・ヴニーズの名前を付記していたが、2005年に単独のAOCとして認められました。

グルナッシュを主体にシラームールヴェドルなどとアサンブラージュし、色の濃いワインを生み出します。



『シャトー・ヌフ・デュ・パープ』(赤・白)

ローヌ渓谷南部地区を代表するAOC。

14世紀にアヴィニョンに法王庁を移したローマ法王の夏の居城が建てられ、『シャトーヌフ・デュ・パプ(法王の新しい城)』と呼ばれるようになりました。


石灰質の土壌からは、豊満で、アロマ豊かで爽やかな白が生み出され、南部の丸い小石を含む粘土質では、豊満で丸みのある赤が造られています。


13の品種が認められているが現在は、グルナッシュ、サンソー、ムールヴェドル、シラー、ミュスカルダン、クノワーズ、クレレット、ブールブーランが主に用いられています。




アヴィニョンの橋

詳細はサン・ベネゼ橋

サン・ベネゼ橋(Pont St. Bénézet)は童謡アヴィニョンの橋の上でで知られています。

「橋の上で輪になって踊ろう」と歌われているが、実際は道幅が狭く、上で踊れるほど安全な橋ではない。渡ることさえ危険なときもあり、橋から転落し命を落とした者さえいるとのこと。。。

ローヌ川の度重なる氾濫により何度も橋が崩壊、そのたびに修復を強いられ財政を圧迫しました。

17世紀には遂に修復を断念、22あった橋脚のうち、現在は4つのみが残っています。



『タヴェル』(ロゼ)

グルナッシュを主体とするロゼのみのAOC。

フランスのロゼのAOC産地の中では最も早くAOCとして認められました。


今回取り上げたローヌのワイン産地はほんのごく一部ですが、上記以外でも素晴らしいワインがたくさん造られていますので、出会う機会がありましたら是非一度飲んでみてくださいね。



ローヌ・アルプの郷土料理

ローヌ=アルプ地域圏はフランス南東部の旧地域圏で、スイスとイタリアに接しています。

ローヌ・アルプはハム・ソーセージなどの肉製品やチーズをはじめとした乳製品の特産地として有名です。

また、広大な地方なので、気候も様々。そのため、その土地ならではの名産も豊富です。


料理:

セルヴェル・ド・カニュ:直訳すると《絹織職人の脳みそ》仔羊の脳みそに見立てたチーズ料理。


グラタン・ドーフィノワ: 薄切りしたジャガイモとクリームのグラタン。


ブレス産鶏肉: ブール・カン・ブレス周辺が産地。

屋外で穀物だけで飼育された地鶏肉で、世界的に知られています。


クネル: 魚のすり身団子にソースをかけてオーブンで焼いたもの。

渓流や湖の魚 : 岩魚、鱒、カマスなど魚料理も豊富です。


生ハム・ソーセージ:豚肉加工製品はその他サラミや腸詰など種類が豊富です。

リヨン市内には気軽な居酒屋風ビストロ「ブッション」で数々のソーセージ類と入り口でワインを楽しむことができます。


ナヴァラン・ダニョー:肉と野菜の煮込みのことをフランス料理でナヴァランといいます。

名前の由来は色々と説があるのですが、ナヴェ(フランス語でカブの意味)が入っているからという説が信憑性が高いようです。


デザート

ガレット: 薄い生地に砂糖をまぶして焼いただけのシンプルなパイ。あとを引く美味しさです。


ヌガー: フランス人が大好きなヌガーはモンテリマールが本場です。


栗: 日本でもポピュラーなマロングラッセの他、変わったところではマロンジャムなどもあります。

アルデッシュ峡谷周辺が産地です。


チョコレート: マジパンでチョコレートをくるんだお菓子クッサンがリヨンなどではお土産に最適。


レストラン

ミシュランの星が付いたレストランが数多くあるのもローヌ・アルプ地方の特徴です。

土地ならではの素材が、一流シェフの腕によって素晴らしい料理にアレンジされます。


三ツ星レストラン:


などなど、ローヌ地方はワインだけでなく美食の地域でもあります。


機会があれば是非立ち寄ってみてくださいね。


次回も、セミナーやワイン会でのお話を紹介出来ればと思っておりますので宜しくお願い致します。


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